【Grokプロンプト術】市場心理を“採点”するAI分析。投資判断の精度を高める手法

こんにちは! ゲーマー投資家ゆーすけ(@gaminvestlogです。

株式投資では業績だけでなく、投資家心理、いわゆるセンチメントが株価を大きく動かします。しかし、この漠然とした「市場の空気感」を客観的に把握するのは非常に困難です。

もし、この曖昧な「空気感」を、ゲームのステータスのように数値化できたらどうでしょう? 市場が今「強気」か「弱気」かを客観的なスコアで把握できれば、投資判断の強力な武器になるはずです。

そこで今回は、SNS上の「生の声」の収集に長けたAI「Grok」を使い、現在の日本株市場のセンチメントを“採点”し、定量化する試みに挑戦しました。本記事では、その実験に用いた具体的なプロンプトから、AIが弾き出した驚きの分析結果まで、その全貌を公開します。

📜 Grokを金融アナリストにするための「指示書(プロンプト)」

今回は、単に「市場の雰囲気を教えて」と聞くのではなく、Grokに専門家として振る舞ってもらい、分析の手順や参照するデータ量まで具体的に設計して分析を依頼しました。

これが、今回僕がGrokに渡したプロンプトです。

あなたは金融センチメント分析に特化したアナリストとして行動する。
以下のタスクを日本語で実行せよ。

## タスク
1. 日本株式市場に関連する「過去1週間の主要ニュース記事」を収集する。
2. 日本株式市場に関するSNS投稿(X)を X Keyword Search または X Semantic Search を用いて最低100件収集する。
   - limit=100 を必ず指定する。
   - 推奨クエリ例:
     query="日本株式市場 OR 日経平均 OR 日本株 OR 投資 OR 決算 since:YYYY-MM-DD" limit=100
3. 収集したニュース・SNSテキストを解析し、センチメントを以下の項目で数値化する(0〜100):
   - 総合センチメントスコア
   - 肯定的要因スコア
   - 否定的要因スコア
4. 中立要因の割合(%)を算出する。
5. 話題クラスターを抽出し、主要トピックとその影響スコア(0〜1)を付与する。
6. 非関連・スパム投稿を自動除外する。
7. センチメント算出に用いた判断基準を箇条書きで示す。
8. 結果は下記のJSON形式で出力する。

## 出力フォーマット(JSON)
{
  "market": "日本株式市場",
  "overall_sentiment_score": int,
  "positive_score": int,
  "negative_score": int,
  "neutral_ratio_percent": float,
  "key_topics": [
    {"topic": string, "impact_score": float}
  ],
  "explanation": [
    "センチメント判断基準1",
    "センチメント判断基準2",
    "..."
  ]
}

## 条件
- 解析対象言語は日本語とする。
- ニュースデータおよびSNSデータはGrok側で自動収集する。
- SNS収集では limit=100 を厳守する。
- 数値は収集テキストに基づく一貫したルールで算出する。

# 実行指示
上記仕様に従い、日本株式市場の投資家心理を定量的に評価せよ。

このプロンプトのポイントは最低100件以上の情報収集の指定です。試作の段階では30件程度しか収集してくれなかったので、客観的なデータ量を収集するために指定を行いました。もっとデータを収集したいという方は200件(limit=200)などに数値を上げてもいいかもしれません。

このプロンプトをもとに、GrokがXやニュースサイトを駆け巡り、市場のセンチメントを分析してくれました。


🔍 Grokから返ってきた「市場の通信簿」を読み解く

そして、Grokから返ってきた分析結果がこちらです。

▶ Grokの分析結果の原文(2025/11/15)

まずは、このAIからの回答(JSONデータ)を分かりやすく整理した表とグラフを見ていきましょう。

{
  "market": "日本株式市場",
  "overall_sentiment_score": 35,
  "positive_score": 25,
  "negative_score": 75,
  "neutral_ratio_percent": 40.0,
  "key_topics": [
    {"topic": "日経平均株価の下落", "impact_score": 0.9},
    {"topic": "企業決算発表", "impact_score": 0.7},
    {"topic": "ハイテク株・半導体関連の動向", "impact_score": 0.8},
    {"topic": "米市場影響と利下げ期待後退", "impact_score": 0.85},
    {"topic": "個別株の投資戦略・PTS爆上げ", "impact_score": 0.6}
  ],
  "explanation": [
    "ニュース記事の多くが日経平均の大幅反落(一時1000円超下落)を報じており、全体的なネガティブセンチメントを強く反映",
    "SNS投稿では決算関連の好材料(爆上げ、好調業績)が一部見られるが、下落や損失の言及が多数で否定的要因を強調",
    "肯定的投稿は好決算や反発期待に限定され、全体の25%程度",
    "中立投稿は個別株の事実報告や一般的な投資議論が多く、約40%を占める",
    "非関連投稿(仮想通貨関連や無関係の個人的話題)を除外し、関連投稿のみでスコア算出",
    "話題クラスターはテキスト頻度と影響度に基づき抽出、市場全体の下落が最大のインパクト"
  ]
}

このままでは少し分かりにくいので、主要なデータを表とグラフにまとめてみました。

センチメントスコア概要

項目スコア / 割合
総合センチメントスコア35 / 100
肯定的要因スコア25 / 100
否定的要因スコア75 / 100
中立要因の割合40.0%

まず注目すべきは総合スコアです。50を中立とすると、35という数値は市場全体が明確に「弱気」に傾いていることを示唆しています。肯定的スコア(25)と否定的スコア(75)の差を見ても、ネガティブなムードが圧倒的に優勢であることが分かります。

センチメントの内訳(推定)

Grokの解説によると、収集した投稿は以下のような割合で分類されたようです。これを円グラフにすると、市場の空気がより直感的に理解できます。

市場センチメントの内訳を示す円グラフ。肯定的が25%、否定的が35%、中立が40%を占めている。
市場センチメントの内訳。否定的な意見が肯定的な意見を上回り、市場全体の弱気な地合いを裏付けています。

※Grokの解説にある「肯定的投稿は全体の25%程度」「中立投稿は約40%」から、否定的投稿の割合を35%と推定しています。

事実を述べているだけの中立的な投稿が最も多いものの、肯定的な意見(25%)よりも否定的な意見(35%)の方が多いことが、全体の弱気ムードを形成している原因のようです。

影響度の高い話題(Key Topics)

では、具体的に何が投資家心理に影響を与えているのでしょうか? 影響度が高い順に並べ替えた表がこちらです。

主要トピック影響度スコア
日経平均株価の下落0.9 / 1.0
米市場影響と利下げ期待後退0.85 / 1.0
ハイテク株・半導体関連の動向0.8 / 1.0
企業決算発表0.7 / 1.0
個別株の投資戦略・PTS爆上げ0.6 / 1.0

市場全体の指標である日経平均の下落や、米国の金融政策といったマクロな要因が、センチメントに最も強く影響していることが分かります。一方で、全体相場が軟調な中でも、決算や個別株の戦略、PTS(夜間取引)での株価の動きといったミクロな話題も活発に議論されている様子がうかがえます。


🎯 このGrok分析を僕たちの投資にどう活かすか?

さて、最も重要なのは「この分析結果をどう投資に活かすか?」という点です。

注意していただきたいのは、これが売買タイミングを直接指示するシグナルではないということです。スコアが35だから「全力で売れ!」という単純な話ではありません。

僕が考えるこの分析の有効な使い方は、「市場の体温計」として活用することです。

  • 自分の感覚とのズレを確認する:「自分はまだ強気でいたけど、市場全体は思った以上に冷え込んでいるな」といった、自分の市場観と世間のギャップを認識するのに役立ちます。このズレを把握するだけでも、冷静な判断の一助となります。
  • リスク管理の参考にする:例えば、「総合スコアが40を割り込んだら、新規の買いは一旦控えよう」といった自分なりのルール作りの参考になります。市場が過度に悲観的な時に、大きなポジションを取るリスクを避けるための判断材料です。
  • 注目テーマの把握:「Key Topics」を定期的にチェックすることで、今マーケットで何が材料視されているのかを効率的に把握できます。自分の知らないテーマが上位に来ていれば、それを深掘りするきっかけにもなります。

このように、市場全体の「熱っぽさ」や「冷え具合」を客観的な数値で把握することで、感情に流されない、一歩引いた視点を持つことができるかもしれません。


✅ まとめ

今回は、AI「Grok」を使って、これまで肌感覚でしか捉えられなかった日本株式市場のセンチメント(投資家心理)を定量化する実験に挑戦しました。

Xのリアルタイム情報を分析できるGrokの特性と、分析プロセスを設計したプロンプトを組み合わせることで、「市場の空気」を客観的なデータとして捉える、新しい可能性が見えてきました。

もちろん、AIの分析が100%正しいわけではありません。これはプロのアナリストが行うような多角的な分析とは異なり、あくまでSNSとニュースという限定的な情報源からのスナップショットです。しかし、今回紹介したプロンプトは、AIを投資の「優秀なリサーチアシスタント」として活用するための一つの型になるのではないでしょうか。

ぜひ、あなたもこのプロンプトをコピペしてGrokに投げかけてみたり、自分なりにカスタマイズしたりして、AIとの対話を楽しんでみてください。


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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。