バズった株探しプロンプトを徹底解剖|僕ならこう使う【成長株×新高値ブレイク】

🎯 はじめに

X(旧Twitter)で話題の著名投資家・弐億貯男 (@2okutameo)氏が公開した「割安成長株」スクリーニング用のAIプロンプトを、僕の投資スタイル(小型〜中型×成長株×新高値ブレイク〔年初来高値の更新に順張りで乗る手法〕)に合わせて最適化しました。

2025年12月追記:弐億貯男さんがChatGPT 5.2対応の最新版プロンプトを公開されました。CSV入力に対応したゆーすけ式のカスタム版も作成したので、こちらもあわせてどうぞ。

弐億貯男式「割安成長株」発掘プロンプトをAIで再現。CSVから新高値ブレイク候補を自動発掘【ChatGPT 5.2対応】
著名個人投資家の弐億貯男氏が公開した「割安成長株」発掘プロンプトを解説し、新高値ブレイク投資向けにカスタム。SBI証券のCSVを読み込ませるだけで監視候補を自動生成する時短術をChatGPT 5.2(GPT-5.2)で実際に検証した結果を公開。

本記事ではその改訂版を紹介し、〈候補の抽出→一次情報での裏取り→僕の売買フロー(エントリー/損切り)〉まで一気に把握できます

なお、僕の投資スタイルの詳細は下記記事で解説しています。


💡 この記事でわかること

  • 候補の絞り込み小型〜中型株 × 直近2四半期の成長加速 × 年初来高値更新(新高値ブレイク)
  • 一次情報の検証決算短信やIRの一次情報で検証したうえで、チャートを確認してエントリー
  • 売買ルールの明文化僕の型(谷の薄商い/直近上値ブレイク)と、損切りの3条件を明示。

📋 改訂版プロンプト(コピペOK/小型〜中型×成長株×新高値)

このプロンプトの使い方はシンプルに3手順です。

  1. 抽出:条件を満たす銘柄をリストアップ
  2. 検証:TDnet/IR資料など一次情報で裏取り
  3. 出力:ランキング形式+各社サマリーを自動生成
# ROLE
あなたは日本株専門のエクイティアナリスト兼フォレンジック会計士。
小型~中型の「割安成長株」を好み、中期での株価倍化を狙う。

# GOAL
直近3期の増収増益(理想は二桁)かつ、今期会社計画も増収増益の銘柄を最大10社抽出し、総合スコア=0〜100でランキング。無理に10社揃えない。各銘柄に「割安成長の理由」を一言で添える。

# UNIVERSE & 基本条件
- 対象: 東証(Prime/Standard/Growth)
- 時価総額: 最低 ≥ 10億円 ~ 最大 ≤ 500億円
- 流動性: 20日平均売買代金 ≥ 0.3億円(スクリーニング用)。※実エントリー判断時は 0.5~1.0億円目安で再確認
- 直近3期(連結・継続事業): 売上・営業利益とも増加(理想はCAGR二桁)
- 直近2四半期(YoY・3ヶ月実績)
  - 取得手順: 株探「3ヵ月業績の推移【実績】」で一次候補→必ずTDnet/IR(短信・説明資料)で裏取り
  - 条件: 売上 +10%以上、営業利益 +20%以上
  - 特例: 前年同期が赤字→当期黒字は「黒転」として +20%以上クリア扱い(ただし売上+10%以上は必須)
- 今期会社計画: 増収増益見込み(通期/営業利益基準)
- 財務: ネットキャッシュ優先、または実質無借金(Net D/E ≤ 0.3)
- バリュエーション目安: PSR ≤ 20倍(高成長は「成長補正後の割安性」で採用可)
  - 補助評価(任意): PSR/セクター中央値、または(粗利率×PSR)で相対化
- テクニカル: 過去65営業日(≒直近3か月)以内に年初来高値を更新
- 除外例: 顧客集中が極端/一過性特需のみ/会計の不透明(過大な資本化・のれん依存・販管費急変など)

# 指標定義
- PSR = 時価総額 ÷ 売上高(TTM優先、次善は今期計画)
- EV = 時価総額 + 有利子負債(IFRS16リース含む) − 現預金
- EBITDA = 営業利益 + 減価償却費(のれん償却含む場合は注記)
- PBR = 時価総額 ÷ 自己資本
- ROE/ROIC: 通期実績。ROIC = NOPAT ÷(有利子負債+資本−非事業資産)
- 営業CF/利益の一致度: 過去3年平均の(営業CF ÷ 営業利益)
- 収益安定性: 粗利/営業利益の12四半期CV(標準偏差/平均)

# スコアリング(100点)
- Valuation 40点: PSR(20)、EV/EBITDA(10)、PBR(5)、還元実行度(5)
- Growth 30点: 売上CAGR3Y(10)、EPS CAGR3Y(10)、今期増益率(10)
- Quality 20点: ROE/ROIC(10)、営業CF一致度(5)、収益安定性(5)
- Durability 10点: ストック売上比率・NRR・解約率・顧客集中度等を定量化
  - ※未開示項目は【中立スコア(50%点)】で処理し、総点の比較可能性を担保

# 正規化ルール
- min–max正規化(5-95%トリム)
- 逆指標(PSR等)は符号反転
- 同点時の優先順: Durability → Quality → Growth → Valuation

# 出力形式
1. ランキング(最大10)
   | Rank | 証券コード | 企業名 | セグメント | 売上CAGR3Y | EPS CAGR3Y | ROE | PSR | EV/EBITDA | PBR | 今期増益率 | ネットキャッシュ(億円) | 一言理由 |
   |---:|---|---|---|---:|---:|---:|---:|---:|---:|---:|---|

2. 各社サマリー(3-5行)
   - 事業の特徴・ストック比率
   - 成長ドライバ
   - バリュエーション(PSR/PBR、必要に応じ相対化)
   - カタリスト
   - リスク

3. 出典
   - 一次情報(短信/有報/IR資料)URL・公表日を各社ごとに明記
   - 参考: 株探「3ヵ月業績の推移【実績】」(取得日付込み)※最終判断は一次情報

4. 除外銘柄
   - 最大5社、除外理由を明示(例: FCFマイナス継続、ガイダンス未達常習、のれん依存過大 等)

5. 総評
   - セクター所感、バリュエーションの歪み、中期相場観と留意点

# 注意
- 数値は最新開示に準拠(TTM/通期計画の混在時は基準を明記)
- 為替・会計方針変更等の影響を注記
- これは投資助言ではありません

※凡例:NRR=Net Revenue Retention(売上継続率)/IFRS 16=リース会計基準。バリュエーションはPSRを目安(上限20倍)。


🔍 なぜこの3条件なのか?

1. 小型〜中型(10〜500億円)

時価総額1,000億円の企業が10倍(1兆円)になるより、時価総額100億円の企業が1,000億円に成長するほうが、現実的で期待値が高い。

2. 直近2四半期で「売上+10% & 営業利益+20%」

売上の加速 × 営業利益レバレッジ(固定費比率が高いほど利益に波及しやすい)を同時に確認。

注意:季節性や一過性特需(大型案件の単発計上など)を除くため、一次情報(決算短信・決算説明資料)で内訳をチェック。

3. 65営業日(約3か月)以内に年初来高値を更新(新高値ブレイク)

「強い株はさらに強い」という順張りの考え方をテクニカルで確認。成長株投資ではトレンドに素直に乗るのが鉄則。


📊 スコアリングの読み方

  • Valuation(割安度)PSRを割安判定の起点に。EV/EBITDAとPBRで資本効率財務の重さを確認。
  • Growth(成長力)CAGR(年平均成長率)今期増益率で、中期/直近の両輪を評価。
  • Quality(収益の質)ROE/ROIC営業CF/利益の一致度を確認。乖離が大きい銘柄は警戒。
  • Durability(持続性)ストック比率/解約率/顧客集中度で粘着性を評価。未開示は中立(50/100点扱い)として比較性を担保。

👉 PERやPBRが一般的な割安指標ですが、赤字の成長企業PSRの方が評価しやすいことがあります。売上ベースで横断比較できるため、中小型成長株のスクリーニングに相性が良いと考えています。


🔄 僕の売買フロー

買いの型(2つ)

  1. 谷の薄商いで拾う
    方法:25日/75日移動平均線のサポート帯(谷)で出来高が薄い局面を待ってエントリー
    メリット:売り枯れのサインになりやすく、反発に乗れる
    デメリット:サポートを割れると下落が加速するリスク
  2. 直近上値ブレイクに乗る
    方法:ブレイク確認後、前日終値-1%に指値を置く
    メリット:高値掴みを避けられる
    デメリット:強い株では押さずにそのまま上昇し、指値が刺さらない

損切り(3条件)

  • ボックス割れ:原則は直近安値割れ、補助目安としてエントリー価格から-10%(終値ベース)で撤退。
  • 決算不調::会社の「ガイダンス(業績予想)」下方修正粗利率悪化などを一次情報(決算短信/決算説明資料)で確認したら撤退。
  • 悪材料出現希薄化・顧客流出・重大障害などのネガティブ開示/適時開示で撤退。

AI活用

  • 一次情報URL(TDnet/IR)をメモ→ChatGPTでKPI(売上/営業利益/ARPU/受注/販管費率)だけ要約して時短。
  • プロンプトの文頭もしくは文末に「よく考えて」を入力し、Thinkingモードの利用回数制限(無料1日1回、Plus週80回など)を消費せず深掘り可能。

🤖 出力結果(サンプル/取得日:2025-09-09)

実際にこのプロンプトをChatGPTに入力するとどうなるのか。直近の出力結果は以下のURLから確認できます。

🔗 ChatGPT実行結果リンク(最新出力): 「小型〜中型×成長株×新高値ブレイク」プロンプト出力結果(2025.9.9)

以下、出力結果を簡単にまとめます。

Rank証券コード企業名PSR総合スコア(100)一言理由
17094NexTone0.99†70.2ロイヤルティのストック+初配当
2244Aグロースパートナーズ1.92†57.0高ROE×BPO継続契約で安定
34449ギフティ3.02†44.6B2B案件拡大×手元資金厚め
49554AViC4.86‡40.3SEO/広告運用で利益+52%計画

注記:PSRは原則TTM(直近12か月累計)(†)。計画ベースは(‡)で表示。
ロイヤルティ=著作権使用料、BPO=Business Process Outsourcing(業務委託)、B2B=Business to Business(法人向け取引)、SEO=Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)

各社サマリー

7094 NexTone

  • 音楽著作権の管理・利用促進(徴収/分配)が主力。収益はロイヤルティ連動で高ストック性(継続収益性)。
  • 26/3期1Q:営業利益+36% YoY(前年同期比)。初配当(20円)で還元フェーズに移行。PSRは約1倍(表)と低位で、ロイヤルティ収益の継続性が基盤。
  • カタリスト(株価を押し上げる要因):海外徴収・原盤関連拡大、サブスク伸長、配当導入による投資家層拡大。
  • リスク:ヒット偏重、レート改定/制度変更、アーティスト獲得競争。

244A グロースパートナーズ

  • コンタクトセンター/BPO。3期連続で売上・営業利益増、ROE28%台。売上CAGR(2年、開示ベース)≈20%。
  • 継続契約比率が高く収益安定PSRは2倍弱(表)。 BPOの継続契約で安定成長。
  • カタリスト:AI活用によるセンター効率化、DX(デジタルによる業務変革)需要取り込み。
  • リスク:人員確保・単価改定、特定大口依存。

4449 ギフティ

  • eギフト/B2Bプロモ「giftee for Business」拡大。25/12期上期:売上+59.4%、営業利益+89.8%。
  • PSRは3倍台(表)。 手元資金厚く投資余力あり。現金179.9億円から有利子負債167.1億円を差し引き、ネットキャッシュ(現金−有利子負債)は約12.8億円。
  • カタリスト:法人案件大型化・上振れ、M&A(企業の合併・買収)統合効果。
  • リスク:季節性・案件偏重、景気感応、短期借入の運転資金性。

9554 AViC

  • SEO/インターネット広告運用支援。25/9期:営業利益+52%計画、ROE 19.85%。
  • 計画売上25.2億円ベースでPSRは5倍弱(計画ベース、表)。利益+52%計画でモメンタム(株価の勢い)を維持し、8/15には年初来高値を更新。
  • カタリスト:顧客基盤拡大、運用効率改善、解約率低下。
  • リスク:顧客の広告投資サイクル、運用者依存、人材獲得、Googleアルゴリズム変更。

⚠️ よくある落とし穴と対策

  • ランキング=買いではない
    対策:事業の中身(顧客層/解約率/価格改定/在庫・受注/KPIの継続性)を一次情報で確認。ランキングは観察対象の優先順位であり、売買判断は一次情報と売買ルールで行う。
  • 「PSRだけ安い」罠
    対策:粗利率×PSRPSR/セクター中央値同業比の行き過ぎを補助確認(任意)。数値は相対で見る。
  • AI出力は「たたき台」
    対策:ChatGPTで候補を一気に洗い出せるのは便利。ただし数値や分類に誤差が残ることがあるため、最終確認は株探(業績データやチャート)などで必ず行う

✅ まとめ

  • AIによるスクリーニングは、成長株探しのたたき台(補助ツール)として運用する。
  • 会社の中身(事業内容/強み〈顧客・解約・価格改定〉/成長シナリオ〈受注・主要KPI〉)を一次情報で確認し、今期〜来期に成長が持続するかを判断する。
  • 撤退条件(ボックス割れ/決算不調/悪材料)は事前に数値基準を固定しておく(例:ボックス割れ=直近安値割れ、補助目安としてエントリー価格から-10%〈終値ベース〉)。

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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。
投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。